気になる重機

ハノイで借りているアパート、わたしの部屋は12階なんですが、非常階段の踊り場に出るとハイウェイの向こう側にちょっとした公園があって開放感溢れる風景がひろがる。

プチ開放感が味わえるのでコロナでリモートワークの多かった頃にちょっと風に吹かれたいときなど気分転換にちょうど良い場所だった。

すぐ下に目をやるとそこでは新しいビルの建設工事が着々と進んでいる。
ある夜、ふと工事現場に目をやるとなんだか不思議な重機を見つけた。

トラックが4本の足を踏ん張って背中から長いアームがヌォ―ンと伸びている。しかもそれが2台。
まるで生き物のように見えた。

正直、建設用重機については全くの素人で、これが何のために使われる機材なのか全くわからなかった。

調べてみるとコンクリートディストリビューターと言うものらしい。
ヌォ―ンと伸ばしたアームの先からコンクリートをドバドバ〜っと注入するのが仕事みたいだ。

4本足を踏ん張って場所をとるので24時間現場に居座るのが難しいらしく、この重機が活躍するのは夜の時間帯だけだった。昼間になると姿を消していた。

基礎工事が終わり、2階、3階部分の工事に取り掛かる頃に新しいものが導入された。
トラックの部分が支柱になった。アームの部分は健在だ。

それでもお仕事は夜だけ。

アームをヌォ―ンと伸ばして仕事をしている様子を眺めるのが楽しみになってしまったと同時に近い将来にはこのプチ開放感が失われてしまうのはちょっと残念・・・。

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